交通事故における損害賠償には、もう一つの種類として精神的損害に対する賠償があります。精神的損害とは、事故による被害が原因で負わなければならなくなった精神的苦痛に対して請求できる損害賠償のことであり、一般に慰謝料と呼ばれているものです。物損事故であれば請求することはできませんが、基本的に人身事故なら請求できると言われています。一言で精神的損害に対する損害賠償と言っても、請求できる慰謝料として三つほどの種類に分類されています。一つは、入院や通院が必要となるような傷害により精神的苦痛を負っている場合、入通院慰謝料として請求することができます。また、事故によって後遺症を負わされた場合は後遺障害慰謝料として、さらには遺族が被害者を事故で亡くすといった精神的な苦痛を負わされた場合は死亡慰謝料として請求することができるのです。